mini liner notes “天使になれない”

天国とは地獄のことである。

2021年6月7日に新曲「天使になれない」を発表しました。

ニコニコ動画
天使になれない / kiritan – original

ということで

「天使になれない」の解説をしようと思います。

この曲の土台となっているのが、

詩咲花の「天使失格」という物語です。

それをみて私が思ったことなどを追加しながら作っていきました。

「天使になる」ということ

「天使になれない少女たち」というワードが

この曲を作るときにパッと浮かびました。

天使になるということは、死ぬということだ

私は捉えました。

天使がいるのは天国で、

翼を持って自由に飛び回れる。

神様の庇護の下で安寧の暮らし。

天国に行くには死ぬしかない。

だからこそ、天使になるということは

死を選ぶということなんです。

「天使になれない」とは

では天使になれないとはどういうことか

それは、死ぬことができないという意味です。

「今日も結局、ダラダラと生きてしまいました。」

というのは、

自堕落な生活を憂いている言葉とも捉えられますが

それを踏まえると

「死にたい死にたいと思いながら、死ねずに生きてしまっている。」

という風にも聞こえます。

少女たちの生活

日々満足して暮らせている人はどれだけいるんでしょうか。

私達はいつでも欠乏感に苛まれてはいないでしょうか。

少女たちの生活は、実にありふれていながらも

大きな心のスキマを抱えています。

少女は路地裏に咲いた花。

自分の美しさを知っているのは

自分だけなのです。

夢もない。

将来に希望もない。

かと言ってなにかやろうという気にもならない。

退屈な毎日の中で、少女たちは漠然と

「死にたい。」

と思い始めます。

ですが、心の中の悪魔は言います。

「別に死なないで、このままダラダラ暮せばいいだろ。」

「どうせお前の人生に成し遂げるべきこともない。」

「信じられるものも、信じてくれる人もいない。」

「このまま怠惰に生きていけばいいじゃないか。」

そうやって笑いかけるんです。

って、あれ?おかしいですね。

悪魔が優しく見えないか?

天国とは地獄のことである

「好き」の反対が「嫌い」ではないの同じで

「天国」の反対は「地獄」ではなく

「天使」の反対は「悪魔」ではないのかもしれません。

悪魔の言葉は、少女にとっては救いになりました。

まあ、ほんとは悪魔なんていなくて、

ただ自分でそう思っただけかもしれませんが

ずっと、原罪のようなものを感じていた。

ダラダラと過ごしている日々に罪悪感を

アニメや漫画のようなドラマチックのない日々に欠乏感を

なにか足りない、そんな気持ちを抱えていた少女たち。

でも、少女たちの春はすぐに終わってしまいます。

おとなになるということです。

悪魔はありのままの生活と

ありのままの自分を肯定してくれました。

やっぱり同じように

「ネガティブ」の反対も実は「ポジティブ」じゃないのかも

「もうなにもしたくない…。」

「もうだれも信じない。」

「どうだっていいや。」

こんな言葉も裏返せば

「何か成し遂げようとせずとも生きていていい。」

「誰も信じなくていいなら、疑う必要もない。」

「どう生きるのも私の自由。」

そんなふうにも捉えることができますよね。

歌詞には暗い言葉が並んでいるのに

ポップな曲調にしているのには

こんな感じの思いがあったりします。

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